「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」の調査結果
明治安田生活福祉研究所が40~65歳の男女を対象に行った「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」の調査結果を発表しました。
まずは40~65歳の男女に未婚化の理由と背景について聞いた結果です。
男女ともに「➀・・・結婚を望まない人が増えてきたから」という回答がトップになっています。男女での回答差が大きなものを見てみますと、➁の雇用・収入が良くないからという回答は男性がやや多く、やはり女性は➃の結婚・出産後に働き続ける環境が十分でないというものが、特にお子さんをお持ちの女性で多くなっています。
この結果を見てみますと、トップが結婚に対する価値観の変化(あくまで選択肢の一つである)を表しており、➁・➃では社会・環境に対する不安や不満、そして➂・➄ではそもそも出会いが少ない!交際が苦手!といった構成となっています。
価値観の変化については、以前は就職➝結婚➝子育てといった人生の流れが当然のように見られていた時代から、多様な価値観をもって生きていく時代となってきたことが感じられます。
社会の環境については、毎年未婚化・晩婚化、少子化が重大な社会問題として認識される中、現在改善に向けて様々な取り組みが会社や行政によって行われています。これらの取り組みが進んでいくことで改善される可能性があるのではないでしょうか。
そして出会い・交際については、社会の変化によって昔と異なり社会や企業などで出会いや結婚を取り持ってくれる存在が無くなった今、正に「婚活」が鍵となっているのではないでしょうか。交際については結婚相談所では相談に乗ったり、アドバイスをしてくれる仲人・カウンセラーがおりますので、結婚相談所で供給可能なサービスとなっています。以前と比べ結婚相談所の認知度は高まってきましたが、今後は詳しいサービス内容についても周知していくことが大切になってきそうです。
次は結婚に求めらえる役割はどのようになっていくのか、聞いた結果です。
トップが「経済的な安定」となっています。
共働きが多くなった今、家計をどちらからの収入のみによって考えるのではなく、夫婦とも働く2人の収入によって家計を構成することや、主に出産、そして子育てによって離職する事が多い女性にとっては特に重要な役割と考えられているようです。
➁は家族形成となっています。➀との関係性を考えると、先に安定した収入があって次に出産・子育てを考える。という優先度の順番になっているように見られます。
そして➂は相談・癒しの場を得られるのが結婚の役割という回答です。婚外子の割合が低い日本においては、結婚をしない場合、家族が形成されず、将来的に孤独となってしまう可能性が高いですので、結婚は人生のパートナーを形成する重要な役割を担っているという回答となっています。
40~65歳の男女に聞いた結婚に関する意識と実態の調査いかがでしたでしょうか。
結婚に求められる役割が決して軽いものではないと思われる回答が多い中、今回の未婚化の理由・背景を今後も引き続き解決に向けて取り組んでいくことで、結婚や出産が増えていくのではないでしょうか。